しつけで勝負がついてしまう家庭

そしての「愛の原型」が「存在感の種」を実らせるのです。「存在感の種」の大切さは、第四話で述べた通りです。母性豊かな女性は、赤ちゃんに「存在感の種」を与えるから、神に近いと言えるということでした。愛6、er分離した愛この母の胸のぬくもりで実った「存在感の種」を、少し離れた関係にある父親が、「分離した自立的な愛」をもって発芽させることによって、大人らしい高度な「存在感」の持ち主に成長していくのです。「存在感の種」が発芽する仕掛けところが、この発芽には先ほどのじゃんけん遊びと同じ仕掛けがあって、それには夫婦の仲のよさが必要なのです。

育てるとともに

そのわけは赤ちゃんの判断には母親の許可がいるからです。「父親も安心できる人だよ」という、母親のサインが必要なのです。赤ちゃんは、こういうサインにはとても敏感です。母親がこころからにこやかに優しい父親と優しくかかわり合っていれば、赤ちゃんにはそれがすぐにわかります。これが「存在感の種」を発芽させる仕掛けです。

幼児に言うことを聞きなさい自発的に動くことができなくなってしまうのです
幼児に言うことを聞きなさい自発的に動くことができなくなってしまうのです

伸ばしていこうとします親のとらえ方次第で

周りの人が気づくことが大切マタニティーブルーは軽症の場合には気づきにくいことがあります。自分自身でもそれだとは気づけないとが多いくらいですから、周りの人が気づかないのも当然です。後になってから、あれがマタニティ-ブルだったのかと気づく程度のこともあります。このように言うと「気づかなければそれでいいのではないか。周りが神経質になり過ぎるのはよくない」と考える人もおられると思います。

子育ては難しい

ごく軽症の場合はそれでよいのですが、ある程度重症の場合には、薬によらない治療をした方がよいのですそのわけは、次の項でも述べますが、マタニティーブルーは本人が苦しいだけでなく、育児が困難なために子どもや孫にまで悪影響をおよぼすからです。こころの相談の時に、その人の背景を丁寧にたずねますと、祖母がマタニティーブルーの時があったとか、母親もマタニティーブルーの時期があったと思われる例が実に多いのです。そして育児拒否や児童虐待にも発展することがあるのです。マタニティーブルーを治して、家庭崩壊の防止をまた、マタニティーブルーによる凄のいらつきや緊張や我を守る姿勢によって夫にも不快感を与えるので家庭崩壊や離婚にもつながることがあります。なぜ我を張るのかと言いますと、それは「存在感」が不確かになっているのがマタニティーブルーですが、そんな時、人のアドバイスを聞き入れることができないのですもし聞き入れると、自分の「存在感」がさらに崩れるような気がするので、我を通すのです。

子どもの脳も日々の生活に参加させてください

私が国立京都病院で新生児の検診をはじめた頃(一九六六年)、すべての赤ちゃんは巻おむつをされていました。それは昆布巻きのようにあしをそろえて伸ばして巻くという不自然な方法でしたが、三十人に一人ほど(三パーセント)に股関節の異常が発見されました。また、生まれたその日には異常がなかったのに、生後数日してから異常が発見される例が数例あり、必ずしも先天性ではなくて、生後に発生するケースもあることがわかってきました。検診をはじめて1年ほどたったある日のことです。十人ほどの赤ちゃんが裸のまま、移動ベッドの上にずらりと並べられているのを目撃しました。沐浴の後の光景です。

幼児になりがちです
幼児になりがちです

伸ばす働きはありません

あしは皆曲げて開いたままで、蛙のあしのような形です。その時次のようなことに、はたと気づきました。「この赤ちゃんのあしの形は、治療する時の形と同じだ。赤ちゃんの裸のスタイルが股関節脱臼を自然に治癒させることがあっても不思議ではない。自然治癒のことだけでなく、生後に発生するケースが確かにあるようだが、自然の形のままにしておけば、生後に発生することもきっとなくなるだろう。